振り返り企画、映画編です。
過去に見た映画を再視聴して、簡単にレビューしていきます。
映画はぼくを作っている大事な要素のひとつ。
できれば映画館で見て、音、映像、空気、すべてを味わいたい!
映画はストーリーだけでなく、空間そのものを演出しているものだと思ってもらえるような紹介をしていきたいです。
「父を探して(原題:O menino e o mundo)」
監督:アレ・アブレウ
脚本:アレ・アブレウ
公開年:2013
制作国:ブラジル
本日はブラジルのアニメーション映画、「父を探して」を紹介します。
ブラジル作品としては、初のアニー賞(長編インディペンデント賞)を受賞した作品です。
また、アカデミー賞のアニメーション賞にもノミネートされています。
アニー賞はアニメーション界のアカデミー賞と呼ばれ、アニメーションとしてはアカデミー賞より注目されるコンテストです。
映像は手描きとコラージュによって構成されており、主人公の住む田舎と都会の対比がそれによって描かれます。
段々と手描きでポップな雰囲気だった世界観がコラージュの混沌としたものへと変化していく様は圧巻です。
自由自在に動く手書きの線により、主人公の少年のドリーミーな空想がありのまま表現されているのは、アニメーションならではともいえるでしょう。
物語は田舎で両親と住む少年が自由に暮らしているところから始まります。
ある日父親は理由のわからないままどこかに行ってしまいます。
少年は父親を探して、田舎を飛び出し、さまざまな世界へと飛び込んでいきます。
その果てにあるのはなんなのか、父親とは再会できるのか。
衝撃的な展開と、気づかないうちに張られていた伏線の数々を回収する感動的なラストに、あなたもきっと目が離せなくなります。
アニメーションというとほとんどの方はセルアニメーションをイメージされるかと思います。
実際にはアニメーションの技法は無数にあり、こういった手書きアニメーションもその一つです。
是非とも皆さんにも体感していただければと思います。