振り返り企画、小説編です。
以前読んだ小説を読みかえして、簡単にレビューしていきます。
ぼくにの3つめの大事な要素は、小説。
小説は小さい頃からよく読んでいて、ぼくの妄想力とか考え方の基礎になっています。
ケモノと小説の繋がりをもっと作りたくて、2020年のJMoFでは「おしぼん」という企画を、今年は「ケモノストーリーコンテスト」を立ち上がるに至りました。
普段はミステリー、SFを中心にいろいろ読んでいます。
おすすめの小説を紹介していきますので、興味を持っていただければぜひ一読を!
アンダーリポート/ブルー
著:佐藤正午
初版:2007年(ブルーを追加して2015年)
発行:小学館
さて、初回の今回はぼくの一番好きな作家からアンダーリポート。
佐藤正午はもともと純文学の作家なのですが、ミステリーやSFの要素を積極的に取り入れた作品をたくさん上梓しています。
この作品も、分類するならミステリー小説になるかと思います。
佐藤正午が得意とする大胆な時系列配置がなされており、冒頭の章にクライマックスが置かれています。おかげでラストまで読んだ後、もう一度はじめから読み返したくなります。
ちょっぴりダウナーな会話が繰り返されるのもこの作者の特徴で、取り扱われるの小さな殺人事件の振り返りを通じて、主人公のちょっと寂しい人生に浸ることができます。
昼間に缶ビールを片手に言葉を交わすシーンが一番好きで、夏の昼下がりのアンニュイな風を感じます。
第1章の会話の意味とは?15年前に起こった殺人事件の真相は?そして主人公の向かう先は…?
追加収録になったブルーは本編アンダーリポートの後日談を描いた掌編作品です。合わせて読むと真相により一層迫ることができるでしょう。
佐藤正午作品は独特な読書感(ぼくがよく小説体験と呼んでる)があり、ハマるひとにはとことんハマります!
他の人気作品として、「鳩の撃退法」「身の上話」がありますので、アンダーリポートを気に入った方にはぜひとも読んでもらいたいです。
特に「鳩の撃退法」はぼくのオールタイムベストともいえる作品なので、本当におすすめですが、ちょっと長めなので今回は読みやすいアンダーリポートを紹介させていただきました!